2025.12.18
【菜家だより】オーガニック食育講座
梅乃屋では先日、
東京都大田区でオーガニック料理教室G-veggieを主宰している、
オーガニック料理研究家・はりまや佳子先生をお迎えし、
「オーガニック食育講座」を開催しました。
旬の野菜の力や、
素材本来の味を引き出す調理法など、
毎日の食卓に役立つ学びが
いっぱいのひとときとなりました。
参加者の皆さまの表情も和やかで、
温かな空気に包まれた講座の様子をご紹介します。

先生とマクロビオティック
約20年前、出版社の編集者として
活躍されていた先生は、
アメリカ人の男性と結婚されますが、
その後、ご主人は重い肝硬変を患い、
投薬での治療が難しい状況でした。
そこで先生は、なんとか食事で改善できないかと、
アメリカの「クシ・インスティテュート」に留学され、
「マクロビオティック」について
勉強されることになりました。
「マクロビオティック」とは
MACRO…大きい
BIO…生命
TIQUE…術・学
穀物・野菜・海藻を中心とした
日本の伝統食をベースに、
自然と調和した健康的な生き方を
目指す考え方のことです。

そのかいあって、8年後、
ご主人の肝硬変は完治します。
主治医もびっくりの劇的な変化でした。
その後日本に帰国された先生は、
2006年に東京で
オーガニック料理教室
「G-veggie(ジーベジー)」を立ち上げられ、
全国各地からこれまで2,500名以上の
生徒さんを指導なさっています。
身土不二(しんどふじ)
「身土不二」とは、
『身体と環境(土)は密接な関係にあり、
「自分の暮らす土地で、
その季節にとれた旬のもの」を食べれば、
心と体のバランスが自然に整う』
というものです。
「旬の食材」の良いところは、
まず供給量が多いことです。
そして美味しい。
食べるタイミングはとても重要です。
先生は、
「山口県は、なんといっても魚が新鮮ですよね。
スーパーに並んでいる魚も天然魚ですものね。
東京では、めったに天然魚なんて食べられないので、
とってもうらやましいです。」とおっしゃっていました。

私たちが当たり前のように食べているものも、
場所によっては貴重なものもたくさんあります。
先生は、「地産地消」について、
こんなこともおっしゃっていました。
「地元の農産物にお金を払うということは、
「投票」と一緒なのです。
地元の農家に一票を投じる。
食べ物は、単にカロリーや
栄養を摂るだけではないのです。
心を込めて農作物を育てている
農家さんの「愛」を一緒にいただくことなのです。」と。
本当にそう思います。
だから、野菜も遠い外国産の物ではなく、
地元の農家さんを応援するという気持ちで、
「愛」を持って、地産地消して
まいりたいと思っております。
梅乃屋の1階に併設している
「梅日和」のランチでは、
このような地元の農家さんから直接仕入れた
「季節の有機野菜:せいろ蒸し御膳」
をお出ししております。

はりまや先生は、素材の良さを引き出す
「水料理」についても、お話しされました。
「野菜はセイロで料理するのがオススメです。
蒸すと木の香りがしますでしょう。
野菜の上にお肉を少しのせて蒸せば、
お肉の油が落ちて、
フライパンで焼くときのような
余分な脂を取らなくてすみます。」

「日本人が、お肉を食べるようになったのは、
明治になってから。
「腐る」という字は空洞の臓器、胃腸に
肉を入れると書きますね。
だから、肉ばっかりの食事はいけません。
肉を食べる場合は、
お肉1に対して野菜3の割合で
野菜をたっぷり取ってください。」

認知症予防は腸活から
また先生は、「脳を活性化したい場合は、
腸を活性化しましょう。」とおっしゃいました。
腸の中の善玉菌には、
食物繊維という菌のエサが必要です。
今が旬のゴボウなどは、
食物繊維たっぷりです。
梅乃屋では、ご宿泊の夕食に、
秋吉台の赤土で育った美東ごぼうを使った
特製ごぼう鍋をお出ししております。
ごぼう鍋については、
以前のブログ記事でもご紹介していますので、
ご興味がある方は、
ぜひそちらもご一読くださいませ。
一物全体(いちぶつぜんたい)
これは、「生命あるものはすべて
それ一個で調和が保たれ、
食べ物は皮やアクも含めた
丸ごとを食べれば、
心と身体のバランスが
自然に整ってくる」というものです。
先生は、ご飯は、白米よりも
「玄米」を勧めておられます。
「糠(ぬか)」という字は、
「米」に健康の「康」の字を書きますね。
糠には食物繊維やミネラルが
たっぷり入っており、
身体に必要な栄養が丸ごと詰まっているのです。

さいごに
先生は、「オーガニック」とは、
「自然と共に生きる人生だ」とおっしゃっています。
「ジャンク(ゴミ)フード」ばかり食べていると、
インスタントな人生しか送れません。
食費を削るのは、命を削るのと同じです。
人間は食べたもののようになるのです。
先生が最後におっしゃった心に残る言葉は、
「料理をすることは、愛を配ること」

梅乃屋は、これからも皆様に喜んでいただけるよう、
地元食材をふんだんに使ったお料理で、
「愛」をお届けしていきたいと思っております。